統計検定公式HPによると、統計検定2級は「大学基礎科目レベルの統計学の知識」であると定められています。
実際にどの程度の難易度なのか、問題や出題範囲を見ながらチェックしていきましょう!
統計検定2級の難易度
統計検定2級合格に必要な勉強時間は50~60時間程度だと言われています。
個人の数学力・問題読解力にもよりますが、多くの人にとっては代表的な資格試験である簿記2級よりも合格しやすい難易度だと言えるでしょう。
数学が得意であったり、統計的な素養がある方であればさらに必要な勉強時間は少なくなってきます。
統計検定2級の難易度について重要なポイントは以下の通りです。
CBT形式である点
統計検定2級は現在CBT(Computer Based Testing)形式が採用されており、コンピュータに選択式の答えを入力する方式となっています。
5択の問題から答えを選択する方式のため、答えが絞れたら運で正解することができる場合もあります。
時間設定がかなり厳しい
制限時間は90分・問題数は35問となっています。
1問あたり約2分半で解かなければならない計算になり、かなり厳しい時間設定と言えます。
問題演習を通して、スピード感を持った解答ができる状態にしておく必要があります。
複雑な問題文から情報を読み取る読解力が必要
後ほど例題をお見せしますが、実際の問題では問題文が長く、さらに表からも情報を読み取る必要があります。
複雑な設定の中で必要な情報を読み取り、適切に問題の意図を察する力が必要となってきます。
2級までであれば、公式を覚えることで合格を狙える
あまり推奨はできない方法ですが、用語や背景を理解した上であれば、公式を覚えることで合格を狙うことができます。
1級や準1級の合格を狙う場合は公式の暗記ではまず太刀打ちできませんが、2級までであれば範囲も限られているため、合格点である6割を稼ぐことができるでしょう。
ただしこれは難易度の目安であり、実際に受験する際は公式の意味や導出方法を深く理解した上で試験に臨むようにしましょう。
問題の2割は難しい問題が出題される
問題の中の2割は、統計検定2級レベルの中でも解くのが難しい、または時間のかかる問題が出題されています。
これは受験者の中から成績優秀者を出し、表彰しているためであると言われています。
そのため解けない問題があっても時間をかけず、次の問題に取りかかるようにしましょう。
統計検定2級の合格率
以下は2016年度以降のCBT方式における合格率です。
ちなみに2022年より、1級以外の全ての試験がCBT方式に移行されました。
年度 | 合格率 |
2016 | 49.2% |
2017 | 52.3% |
2018 | 52.7% |
2019 | 52.8% |
2020 | 50.2% |
2021 | 48.0% |
2022 | 49.9% |
2023 | 49.1% |
毎年合格率は50%前後です。
この結果からも簡単に合格できるような資格試験ではないことがわかります。
統計検定2級の出題範囲
以下は統計検定2級の出題範囲です。

公式HP:2級試験概要-統計検定
統計検定2級の出題範囲を大きく分けると、
- データの記述と要約
- 確率と確率分布
- 統計的推定
- 統計的仮説検定
- 線形モデル分析
の5つに分けられます。
「データの記述と要約」と「確率」の一部は高校数学の数学IAで勉強する内容でもあります。
ただ、その他の分野は新たに勉強しなければならない内容ですので、しっかりと内容を把握するようにしましょう。
統計検定2級の例題
統計検定2級の例題をいくつか見てみましょう。

こちらはデータ(標本)の抽出方法について問われている問題です。
このような用語の意味について答える問題もあります。
次は自分の手で計算が必要な問題です。

こちらは統計的仮設検定に関する問題です。
このように、表から情報を得て必要な統計量を自分で算出する問題が多いです。
当ページでは、過去問に対応した練習問題も公開しているのでぜひご活用ください!
まとめ
統計検定2級は、大企業も推奨資格に取り入れ始めている、統計的な素養を示すのに有効な資格試験です。
一定の難易度はありますが、他の資格試験と比較しても十分取得を目指せる試験だと言えます。
皆さんもぜひ統計検定取得に向けて、統計学・データサイエンスの学習を楽しんでいきましょう!